タンパク質の摂り方のポイント
- 1日/0.9〜1.5g(体重1kgあたり)
- 動物性に偏りすぎない
- ビタミンB2、B6を欠かさない
特に筋トレをしている場合は多めに摂るようにしてください。タンパク質だけでなく、タンパク質を代謝するビタミンB2、B6も欠かせません。
タンパク質とは
タンパク質は3大栄養素の一つであり、身体で最も重要な筋肉や骨、血液などの主成分です。タンパク質は英語でプロテインと言いますが、これはギリシャ語のプロティオス「最も大切なもの」という言葉が由来です。
タンパク質は20種類のL−アミノ酸が多数(50〜1500)ペプチド結合してできた高分子窒素化合物です。タンパク質は内臓や筋肉などを構成する主成分で、私たち人間の体は約10万種類ものタンパク質で構成されてします。
タンパク質は大きく分けて動物性タンパク質と植物タンパク質があり、1gあたり4キロカロリーのエネルギーを持っています。
タンパク質とアミノ酸の違い
タンパク質と同じような意味合いで、アミノ酸という言葉もよく耳にします。実際にタンパク質とアミノ酸はどう違うんだろう?と疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
アミノ酸
簡単にいうと、タンパク質がより細かくなったものがアミノ酸です。タンパク質はアミノ酸がたくさんつながってできたものです。
アミノ酸はアミノ基とカルボキシ基から構成されている有機化合物です。筋肉など身体の構成成分であるタンパク質は、このアミノ酸から出来ています。タンパク質は水の次に多い生体成分で、人の体の約20%を占めます。
人のタンパク質を構成するアミノ酸は20種類で、体内で合成できないものが必須アミノ酸、合成できるものが非必須アミノ酸と言います。必須アミノ酸は食事などから摂取する必要があります。
必須アミノ酸 | 非必須アミノ酸 |
バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン | アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、システイン、シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシン |
アミノ酸サプリメントの長所・短所
長所
・消化の必要がなく、吸収が早い
・特定のアミノ酸を摂取できる
短所
・プロテインに比べ価格が高い
タンパク質の働き
タンパク質には次のような働きがあります。
(1)筋肉や内臓、血液などの形成、修復
3万から10万種類に及ぶタンパク質が筋肉・骨・血液・髪・爪などの体重の構成要素となっております。
(2)酵素、ホルモンの材料になる
消化酵素や性ホルモンの材料となります。
(3)神経伝達物質の合成
ドーパミン・セロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリンなどを合成します。
(4)免疫機能を高める
γ–グロブリンは抗体として生体防御に働いています。(※γ–グロブリン:血液に含まれるタンパク質の1つのグループに対して与えられている名称)
(5)生理活性物質の前駆体
ビタミンなどを生産する際の原料となります。(タンパク質がなければ、体内でビタミンは作れません)
(6)栄養素運搬物質
ヘモグロビン・アルブミン・トランスフェリン・アポリポタンパク質などの材料となります。
(7)エネルギー源となる
必要に応じて酸化されエネルギー源としても利用されます。
タンパク質の重要性
タンパク質は三大栄養素の一つであり、筋肉や骨、血液といった身体構成の主成分です。タンパク質が重要なことは言うまでもありませんが、反面、動物性タンパク質に偏ると、腸内環境の悪化など弊害も引き起こしやすいので注意が必要です。
不足することは絶対にいけませんが、食品が偏ったり間違ったプロテインの摂り方は、身体にとって悪影響を与えます。
タンパク質の上手な摂り方は「いかに腸内環境を悪化させず、かつ十分なタンパク質量を摂り、筋肉などの成長を促すこと」 になります。これは年齢を重ねるほど、意識していかないといけません。
タンパク質の種類
タンパク質は大きく分けると「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」になります。さらに細かく「ホエイ、カゼイン、卵白、大豆タンパク、小麦タンパク」の5つに分けることもできます。
(1)ホエイ
ホエイは牛乳から乳脂肪と固形タンパクを取り除いた上澄みの液体のことで、牛乳に含まれるタンパク質の一種です。
体内の吸収速度が速くアミノ酸含有量も多いので、筋肉修復、筋肉量増大に効果的なことから、筋トレユーザーが摂取するプロテインは、ホエイプロテインが主流となっています。
(2)カゼイン
牛乳から乳脂肪とホエイを取り除いた固形タンパクがカゼインで、牛乳に含まれる乳タンパクの8割を占めています。カゼインはアレルギーを引き起こす可能性がある物質としても知られています。
(3)卵白
卵の黄身以外の透明部分。
(4)大豆タンパク
大豆に含まれるタンパク質。
(5)小麦タンパク
小麦に含まれるタンパク質。
動物性タンパク質の特徴
動物性タンパク質とは動物性食品由来のタンパク質です。牛肉、鶏肉、豚肉、その他魚介類、卵や乳製品になります。
動物性タンパク質のメリット
・必須アミノ酸を多く含んでいる
・食事誘発性熱生産が高い
・満足感がある
※食事誘発性熱産生:食事をすることで起こるカロリー消費のこと。
動物性タンパク質のデメリット
・腸内環境を悪化させやすい(特に肉類)
・種類によっては血液を汚す原因になる
動物性タンパク質の種類
・肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)
・魚介類(魚、貝類)
・乳製品
・卵類
動物性タンパク質を含む主な食品
※100gあたり
食品 | タンパク質量(g) | カロリー(kcal) |
鶏ささみ | 23 | 105 |
鶏むね肉 | 22.3 | 108 |
鶏もも肉 | 18.9 | 116 |
牛ヒレ肉 | 21.3 | 116 |
牛もも肉 | 19.5 | 209 |
豚ヒレ肉 | 22.8 | 115 |
ローストビーフ | 22 | 196 |
ラム肩肉 | 17.1 | 233 |
ラムチョップ | 15.8 | 226 |
マグロ赤身 | 26.5 | 125 |
さば | 20.8 | 203 |
いわし | 19.8 | 217 |
エビ | 18.4 | 82 |
イカ | 18.1 | 88 |
タコ | 21.8 | 99 |
卵(1個) | 6.2 | 81 |
動物性タンパク質の上手な摂り方
・脂肪分の少ない部位を摂る
・肉類より魚介類を多く
・肉類はニンニクや玉ねぎと一緒に食べる
鶏肉、豚肉、牛肉といった肉類はできる限り脂身の少ないものにしてください。肉類の脂は太るだけでなく、血液を汚しやすく、動脈硬化などの原因になります。
肉類とは逆で、魚の油(特に青魚)は不飽和脂肪酸を多く含んでおり、身体に良い油なので積極的に摂るようにしましょう。
ニンニクや玉ねぎはタンパク質を分解する酵素「プロアテーゼ」が多く含まれており、肉類と一緒に摂ると、分解消化を助け胃腸への負担が少なくなります。
植物性タンパク質の特徴
植物由来のタンパク質です。食生活で代表的なものは豆類です。その他、穀類、小麦、そばといった炭水化物類や、種類によっては野菜や果物にも含まれています。
植物性タンパク質のメリット
・脂質が少ない(カロリーが低い)
・胃腸や肝臓、腎臓への負担が低い
・腸内環境を悪化させない
・同時に食物繊維を摂取できる
植物性タンパク質のデメリット
・動物性食品に比べて必須アミノ酸が少ない
・満足感にやや物足りなさを感じることがある
植物性タンパク質の種類
・大豆製品・豆類
・穀類
・そのほか野菜果物
主な植物性タンパク質食品
※100gあたり
食品 | タンパク質量(g) | カロリー(kcal) |
絹豆腐 | 5.0 | 58 |
木綿豆腐 | 6.8 | 77 |
納豆 | 16.5 | 200 |
枝豆 | 11.7 | 135 |
ミックスビーンズ | 9.2 | 124 |
きな粉 | 36.7 | 450 |
豆乳 | 3.6 | 45 |
やまいも | 2.8 | 120 |
ブロッコリー | 4.3 | 33 |
さやえんどう | 3.1 | 33 |
生しいたけ | 3.0 | 18 |
とうもろこし | 3.6 | 92 |
十割蕎麦 | 9.7 | 354 |
植物性タンパク質の上手な摂り方
豆類は大豆食品に偏らず、色々な豆類(ミックスビーンズ)を摂るようにしましょう。そうすることでお互い足りない栄養素を補う形になります。
植物性タンパク質は単一の食品だと、必須アミノ酸などが不足しがちです。様々な植物性食品を摂ることで補い合うことができます。
40代のタンパク質摂取量目安
タンパク質の摂取基準はいくつかありますが、実際にタンパク質の必要量は様々な要因や条件に左右されます。例えば、トレーニング(筋トレなど)をしている人としていない人では、1日当たりの必要量は異なってきます。
トレーニングをしている人はより多くのタンパク質を必要とします。逆に腎機能に問題がある人はタンパク質の制限があり多く摂ることはできません。
推奨される1日のタンパク質摂取量は機関などで多少の差はありますが、概ね以下のようになります。
男性のタンパク質摂取基準 | |
年齢 | 推奨量(g/1日) |
18〜29 | 60 |
30〜49 | 60 |
50〜69 | 60 |
70 | 60 |
女性のタンパク質摂取基準 | |
年齢 | 推奨量(g/1日) |
18〜29 | 50 |
30〜49 | 50 |
50〜69 | 50 |
70 | 50 |
一般的には体重1kgあたり「0.9g/1日」摂取すれば、ほとんどの人が必要量を満たせるとしています。(ダイエット中やトレーングをしている人では、もっと必要になります)
■タンパク質が不足すると
体を構成する成分(筋肉など)の修復・生成がうまく働かず、筋肉量の減少など身体の機能低下をもたらします。
■タンパク質を摂り過ぎると
タンパク質は糖質や脂質のように体に貯蔵する仕組みがなく、過剰分は尿へ排泄されます。そのため腎臓に負担がかかり、腎機能障害につながる恐れもあります。
腎臓の悪い人がタンパク質の摂取制限を課されるのはこういった理由からです。このほか、尿中カルシウム排泄量も増加し、骨粗鬆症にもつながります。
実際には糖質や脂質の摂り過ぎに比べると、健康トラブルは断然少なく、タンパク質の摂り過ぎより糖や脂質の摂り過ぎを気をつけるほうが、健康上遥かに重要です。
元々、タンパク質の摂取量が足りていない人が多いので、摂りすぎになるケースは稀です。注意しないといけないのは、動物性食品ばかりに偏ることや、プロテインの摂り過ぎです。
■腎臓病とタンパク質の関係
タンパク質は体内で利用された後、分解されて尿素などとして尿中に排泄されます。この機能を担っているのが腎臓です。このため過剰に摂取すると排泄という腎臓の仕事に負担をかけてしまいます。
同様にカロリー制限などでエネルギー摂取が不足すると、体内のタンパク質が分解されてエネルギー源とし使われるようになります。この時、過剰摂取と同様、腎臓に負担をかけてしまうのです。
タンパク質の摂り過ぎも良くありませんし、カロリー制限などで糖質や脂質を制限しすぎるのも腎臓には良くないのです。
上手なタンパク質の摂り方
- 動物性、植物性バランスよく摂取する
- 動物性は魚介類を多めに
- 肉類をサポートする食材を欠かさない
上手にタンパク質を摂るというのは、早い話「いかに腸内環境を悪化させない」
40代以降の人はタンパク質の摂り方に注意が必要です。なぜなら歳を取るほど人の腸内細菌は悪玉菌比重に偏っていくからです。何歳になっても良い腸内環境を保つことは、健康面からも美容面から見ても大きな課題となります。
(1)植物性、動物性をバランスよく摂る
タンパク質の摂取を意識すると肉類に偏りがちになります。植物性タンパク質を多く摂るような心がけが必要です。理想のバランスは「動物性3〜4:植物性6〜7」程度になります。
特に大豆食品は女性ホルモン「エストロゲン」に似た作用を持つので、ホルモンバランスの変化が起こる、40代以降の女性にはとても重要です。
タンパク質のバランスは、身体の状態や年齢によっても比率は変わります。70歳以上の高齢者の場合は肉類をよりしっかり摂る必要がありますし、便秘で悩んでいる人は、肉類ばかり摂るとより腸内環境が悪くなり、便秘を悪化させてしまいかねません。
(2)動物性タンパク質は魚介類を多めに
動物性タンパク質は、肉類より魚介類多めにしましょう。魚介類も高タンパク低脂肪のものが多く、青魚には身体に良い油、不飽和脂肪酸が多く含まれています。タコ、イカ、海老、貝類も高タンパク低脂肪で、ダイエット中にも非常に良い食品です。
(3)肉類の消化をサポートする食品を摂る
肉類は分解消化に時間がかかる食品なので、体内酵素も大きく消費します。そうすると、その分代謝に使われる酵素量が減ってしまいます。それを防ぐには、タンパク質の分解消化作用のある酵素食品を一緒に摂ることです。
【肉類と一緒に摂りたい食品】
・香味野菜
ニンニク、玉ねぎ、長ねぎ、生姜といった香味野菜は、タンパク質を分解する酵素「プロアテーゼ」を含んでおり、一緒に食べることで肉類の消化をサポートします。
ステーキなどにニンニクや玉ねぎの薬味やソースが多いのは、味だけでなく、栄養学的にも理にかなっていることなのです。
・大根おろしやかぶおろし
大根やかぶにも「プロアテーゼ」「アミラーゼ」「リパーゼ」などの酵素が含まれています。肉類だけでなく魚料にもお勧めです。
ダイエット中のタンパク質摂取
<ダイエット中のタンパク質摂取の重要性>
・筋肉量を増やすために必要な栄養源
・低カロリー、低GI値で太りにくい
・食事誘発性熱生産が高い
・食事による満足感がある(特に肉類)
ダイエット中は普段以上にタンパク質摂取が重要になります。筋肉量を増やすために必要なことはもちろん、タンパク質の多い食事にすることで、自然と太りにくい食事メニューになっていきます。
■40代のダイエットにおすすめのタンパク質
魚介類や植物性タンパク質がおすすめです。肉類なら鶏肉の脂肪分の少ない部位がいいでしょう。
他にも野菜類でタンパク質含有量の多いものも積極的に摂ってください。
・鶏胸肉、ささみ
・青魚(さば、イワシ、さんまなど)
・赤身魚(マグロ、カツオ、鮭など)
・たこ、いか、エビ、貝類
・豆腐
・納豆
・高野豆腐
・豆乳
・きな粉
・ミックスビーンズ
・卵
・枝豆
・ブロッコリー
トレーニング中の摂取量目安
ダイエット中に筋トレなどトレーニングをしている人は、より多く摂取する必要があります。
ダイエット中のタンパク質摂取目安 | |
運動状況 | 体重1kgに対する必要量(g) |
低強度〜中強度 | 1.1〜1.4 |
高強度 | 1.5〜2.0 |
例えばダイエット中、中強度程度の運動をしている女性の場合、体重50kgであれば1日に必要なタンパク質量は「50×1.4=70g」となります。
高強度のトレーニングを行なっている人ほど摂取量は多くなります。上記はあくまで目安で、個人の生活状況などでも異なってきますが、いずれも体重1kgに対し2.0gが上限になります。
■ダイエット中にタンパク質が不足すると
・筋肉量の減少につながる
・運動した効果が十分に得られない
運動の効果は正しい栄養補給と十分な休養を取ることで初めて身体に成果として表れます。タンパク質が不足すると筋肉が分解されてしまい、逆に筋肉量を減少させてしまう恐れもあります。
タンパク質を摂るタイミング
タンパク質を特に意識するのは、夕食時と運動後です。ともに筋肉の修復と再形成の時間帯です。夕食時は就寝に備えてあまり胃腸に負担をかけたくないので、肉類をがっつりのような食事は避けるようにしましょう。女性のダイエットであれば、就寝前のプロテイン摂取もあまりお勧めしません。
タンパク質の効果を高めるためには
タンパク質をただ摂るだけでなく、体内で効率よく利用されるにはビタミン、ミネラルが重要になります。特に「ビタミンB2、B6、葉酸、マグネシウム」が重要になります。
(1)ビタミンB2
ビタミンB2は、糖質、タンパク質、脂質を分解してエネルギーに変える補酵素としての役割があります。これらの栄養素の摂取量が多いほど、ビタミンB2が必要になります。
■ビタミンB2を含む主な食品
レバー、さんま、カレイ、モロヘイヤ、菜の花、クレソン、納豆
(2)ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝に欠かせない栄養素です。タンパク質がアミノ酸に分解された後、人の体に必要なタンパク質に再合成される際のサポートをします。
■ビタミンB6を含む主な食品
牛レバー、鶏レバー、青魚、パプリカ、玄米
(3)葉酸
葉酸はタンパク質合成に関与し、細胞の新生においても重要な役割を担っています。
■葉酸を含む主な食品
菜の花、なばな、ほうれん草、枝豆、モロヘイヤ、ブロッコリー、芽キャベツ、春菊
(4)マグネシウム
マグネシウムは300種類以上の酵素の働きをサポートしており、代謝には欠かせない栄養素です。
■マグネシウムを含む主な食品
大豆食品、アーモンドなど種実類、海藻類、玄米、干しエビ
ダイエット中の肉類摂りすぎに注意
タンパク質が不足することは絶対にいけませんが、逆に肉類ばかり食べることもよくありません。確かに高タンパク低脂肪の肉類中心のダイエットに良いメリットもあります。
しかし肉類中心の食事は腸内環境を悪化させやすいという大きなデメリットがあります。腸内環境が悪化すれば新陳代謝は低下します。ダイエット中は肉類ばかりにならないように上手なタンパク質摂取が求められます。
プロテインについて
現在、主に扱われているプロテインには次のような種類があります。
・ホエイプロテイン
・カゼインプロテイン
・ソイプロテイン
・ライスプロテイン
・ヘンププロテイン
(1)ホエイプロテイン
ホエイとは乳清のことです。乳(牛乳)から乳脂肪やカゼインを取り除いたものです。高タンパク低脂肪でビタミンなどの栄養価が高く、粉状に加工されたものがホエイプロテインとして広く流通しています。
タンパク質の含有量が多く筋肉作りには効果的なので、筋量を増やす際、最も定番に摂取されているプロテインです。ホエイプロテインはいくつかの製法があり、製法によって品質(タンパク質の含有量や吸収率など)や価格が異なります。
■メリット
・吸収率が高い
・必須アミノ酸が多く含まれている
・味が淡白で飲みやすい
■デメリット
・腸内環境悪化の原因になる
・人によってはお腹を壊しやすい
・吸収が早いので、逆に就寝前の摂取には向かない
(2)カゼインプロテイン
カゼインは牛乳に含まれる乳タンパクの1種です。(乳タンパクの8割がカゼイン、2割がホエイ)カゼインは高タンパクでカルシウムと結びつきやすく、カルシウムの吸収を助ける作用もあるが、反面アレルギーを引き起こす原因にもなるので、摂取には注意が必要です。
■メリット
・吸収速度が遅く、胃の中で固まる性質があるので腹持ちが良い。(ダイエット時の空腹対策に効果的)
・吸収速度が遅く、時間をかけてゆっくり身体にタンパク質を補給してくれるので、就寝前の摂取に向いている。
・グルタミンが多く含まれているので、疲労回復に効果的。
■デメリット
・吸収が遅いので、筋トレ後に摂取しても十分な効果が出ない。(筋肥大しにくい)
・乳糖が含まれており、乳糖に対する耐性が弱い方はお腹を壊しやすい。
・カゼイン自体がアレルギーの原因になりやすい。
・乳アレルギーがある人には不向き
※元々、日本人は乳糖を分解する「ラクターゼ」という酵素が少ない人種で、成人するとさらにラクターゼは失活すると言われています。牛乳を飲むとお腹を壊しやすい人が多いのも、それによることが原因です。
(3)ソイプロテイン
ソイプロテインは大豆由来のタンパク質です。大豆から油脂を絞った後に、タンパク質を取り出したものになります。植物由来なので、ホエイプロテインを飲んで、お腹を壊したり肌荒れなどのトラブルが起きやすい人にも
大豆なので、大豆イソフラボンが含まれており、40代以降のホルモンバランスの変化が起きやすくなる女性にもおすすめです。
■メリット
・お腹が張るなど、胃腸トラブルが少ない
・心血管系疾患のリスク低下(大豆イソフラボンの効果)
・抗酸化作用
■デメリット
・ホエイプロテインに比べ、タンパク質含有量が低い
・吸収がゆっくりなので、トレーニング直後の回復には向かない
・大豆アレルギーがある人には不向き
(4)ライスプロテイン
ライスプロテインとは、玄米からタンパク質を抽出した植物性のプロテインです。玄米由来なので、乳や大豆アレルギーの人にも安心して飲めるプロテインです。
タンパク質だけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維も多く、美容効果も高いプロテインなので女性におすすめです。
■メリット
・ローアレルギー
・吸収がゆっくりなので、満腹感が持続する
・美容効果が高い
■デメリット
・ホエイプロテイン と比べると、タンパク質含有量が低い
・味に癖がある(不味い)
・吸収が遅いので、トレーニング直後に向かない
(5)ヘンププロテイン
ヘンププロテインとは、麻の種子(実)をすりつぶして粉末にした植物性のプロテインです。植物性タンパク質ですが、ホエイプロテインなどに引けを取らないほど、アミノ酸が豊富に含まれています。
返付はスーパーフードとしても人気が高く、プロテインの中でも、タンパク質以外のビタミン、ミネラル、食物繊維などの含有量が多い種類です。筋肉作りだけでなく美容効果が非常に高い、女性におすすめのプロテインです。
植物由来ですので、ホエイプロテインで胃腸の調子が悪くなったという方にも、おすすめできる種類です。
■メリット
・アミノ酸が豊富に含まれている
・ビタミン、ミネラルが多く含まれている(特に亜鉛、マグネシウム、銅、ビタミンB6)
・食物繊維が豊富
・胃腸への負担が少ない
■デメリット
・やや粉っぽい
・ホエイプロテインに比べ、タンパク質含有量が低い
【ダイエットにプロテインは必要?】
個人的な意見を言えば、通常のダイエットにプロテインは特に必要はないと思っています。実際に私のダイエット指導でもプロテインを勧めることはありません。
特にタンパク質摂取はプロテインがメイン、というやり方はお勧めしません。基本は食事から摂取するように心がけ、どうしても足りない場合は、補助で摂るようなスタイルが良いでしょう。
ボディコンテストに出るような、筋肉質な体型を目指している人はプロテインは必要になるかと思います。プロテインを摂取する場合は、種類の特徴をしっかり把握して、摂り方に注意していく必要があります。
まとめ
タンパク質を摂ることは体に最も重要なことといっても過言ではありませんが、タンパク質の種類(動物性、植物性)とその特徴を知り、より体が美しく健康になる摂り方を考えていきましょう。
特に40代以降、美しく健康的な体を維持していくためには、タンパク質の摂り方をより意識していきましょう。