太りやすい食べ方と太りにくい食べ方
太りやすい人は知らず知らず太る食べ方をしています。まずは太りやすい食べ方と太りにくい食べ方をチェックしてみましょう。
【太りやすい食べ方】
・食べるのが早い
・口いっぱい頬張る
・水(飲み物)で流し込むことが多い
・炭水化物からバクバク食べ始める
・いつも食べる時間がバラバラ
【太りにくい食べ方】
・よく噛んで食べている
・食べるのがゆっくり
・食物繊維類から箸をつける
・胸につかえるようなことが少ない
・大体同じ時間に食事をしている
太りにくい食べ方の工夫
普段の食事の際、次の10点を意識してください。それだけでも体重は変わります。
最初に水溶性食物繊維を摂る
食物繊維の中でも、特に水溶性食物繊維は血糖値の上昇を抑える働きや脂質の吸着を防ぐ作用があります。
水溶性食物繊維を多く含む食品
・海藻類
・なめこ
・納豆
・オクラ
・インゲン
・らっきょう
・里芋
・モロヘイヤ
基本は海藻類とヌルヌルしている食べ物と覚えてください。
食べる順番を変える
食べる順番を意識することは血糖値の急上昇を抑え肥満防止の効果があります。
太りにくい食べ順は「食物繊維、酵素食品→タンパク質(おかず)→炭水化物(ご飯)」 という具合に、食物繊維類から食べ、血糖値を一番上昇させやすい炭水化物を最後に食べるようにします。
太りやすい時間帯を避ける
人の体には1日のリズムを刻む「体内時計」が備わっています。主に体温や血圧、血糖値などを調節しています。その体内時計のリズムの中で特に太りやすい時間帯は避けるようにしましょう。
最も太りやすい時間帯:22時〜2時
わかりやすくいえば22時までには食事を終えるようにしてください。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べることは太らない食事の最も基本です。
よく噛むことのダイエット効果
・消化しやすい状態にし胃腸の負担を減らす
・食べ過ぎを防ぐ
・唾液の分泌を促し消化をサポートする
よく噛んで食べることで食べ過ぎを防ぐことになります。よく噛むことは唾液の分泌を促す作用もあります。唾液には「アミラーゼ」という消化酵素がありますので、消化をサポートし代謝を高めるにはとても重要になります。
主食よりおかずを多く
基本的に食事メニューは「主食(ご飯など炭水化物)・主菜(メインのおかず)・副菜(付け合せなど)」といったものが定番です。
全体のバランスは主菜・副菜メインが理想的です。主食となる炭水化物を全く食べないのは良くありませんが、炭水化物主体になるような食べ方もいけません。
主菜、副菜が中心になるメニューはタンパク質やビタミン、ミネラルをバランスよく摂る食事にもなります。
白米を雑穀米や冷や飯にする
食事の中でも糖質は太る要因になりがちです。特に食後に活動量が少ない夕食はGI値の高い白米より、雑穀米や冷や飯にすることで血糖値の急上昇を防ぐことができます。
穀類は冷やすとレジスタントスターチが増え血糖値が上昇しにくくなります。
【レジスタントスターチとは】
レジスタントスターチとは「難消化性でんぷん」といい、人の小腸では消化されず直接大腸まで届くでんぷんのことです。
小腸で消化されないのでエネルギーになりにくく、腸内の善玉菌のエサにもなります。レジスタントスターチは温かいと数が減り冷たくなると増えます。これは玄米や雑穀米にも同じことが言えます。
レジスタントスターチの学術研究「健康増進に寄与するルミナコイドとしてレジスタントスターチの働き」
食事の最初ににりんご酢を飲む
酢には「血糖値の上昇を抑える・血中脂質を減らす・内臓脂肪を減らす・消化吸収をよくする」 といった様々なダイエット効果があります。
特に食事の最初に飲むことで血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
飲み方はりんご酢と水もしくは炭酸を1:5位の割合で割って飲むようにしてください。量は80〜100ml程度で構いません。
夕食はタンパク質を多めにする
朝食や昼食と違って夕食は1日の最後の食事です。仮に物足りなさを感じても、その日はその後食べることはありません。
これが朝食や昼食であれば、少し我慢して次の食事となりますが夕食はそれができません。しっかり満足感を得るためには、タンパク質をしっかり摂ることです。
基本的に夕食は炭水化物が少なめです。満足感を得るためにはタンパク質を多めに摂る必要があります。
これが野菜ばかりだと物足りなさを感じ、夕食後に完食してしまったりある程度に期間は我慢できても、結局間食してリバウンドする原因になってしまいます。
酵素食品必ず1品入れる
酵素食品を摂ることで体内酵素の節約になり、より多くの体内酵素を代謝に使うことができます。
40歳あたりから体内酵素量は急激に減るので、40代以降の方は酵素食品の摂取が特に重要になっきます。
酵素食品
・生野菜
・果物
・発酵食品
・生もの(刺身、生肉など)
食事中は水分を摂らない
食事中に水分をよく摂るのは「よく噛んでいない、口に詰め込みすぎている」 証拠です。
食事中は味噌汁など汁物を除いて、水やお茶などの水分は摂るべきではありません。食べている最中に水分を摂ると、胃液や唾液などの消化液を薄めて消化力を下げてしまうからです。
本来は食後の一服と言われてるように、食事を終えて一杯お茶を飲むなどが理想です。
各食事の食べ方の工夫
1日に摂る3食はそれぞれ目的が違います。ダイエット中も食べ方が変わってきます。朝食・昼食・夕食といった各食事の太らない食べ方について解説していきます。
太らない朝食の食べ方
朝食で気をつけたいことは次の3つです。
- 食べ過ぎない
- 抜かない
- 消化が大変なものは避ける
1.食べ過ぎない
朝からしっかり食べると、1日の始まりから酵素を消化に大量に消費することになり、その日1日の代謝が低下してしまいます。
朝食はしっかりではなく比較的軽めに食べることが基本になります。大体腹八分目くらいを意識してください。
2.抜かない
食べ過ぎはいけませんが、抜くのはもっと良くありません。朝食には「体温を上げて活動の準備をする、胃に重みを与えて排泄を促す」など重要な役割があります。
朝食を抜いてしまうと人間本来の1日のリズムが狂うことになってしまいます。
3.消化が大変なものは避ける
朝から消化に負担のかかるものを食べると、消化に酵素を大量に使ってしまうので避けるべきです。消化に負担のかかる「肉類や揚げ物など油濃いもの」は朝食には避けてください。
■朝食のメニュー例
(例1)果物、ヨーグルト
(例2)ご飯、味噌汁、納豆、しらすおろし
(例3)ライ麦パン、スクランブルエッグ、サラダ
太らない昼食の食べ方
昼食で気をつけたいのは次の3つです。
- 抜かない
- 我慢しすぎない
- 丼物は控える
1.抜かない
忙しくて食べられなかった、なんてよくありがちです。しかし昼食を抜くことは夕食がドカ食いになる原因になったり、夕食時の血糖値の上昇やエネルギー吸収率を高めてしまいやすくなります。
忙しくて普通に食べられなかったとしても、バナナ1本や携帯補給食(ウィダーインゼリーなど)などでいいので、必ず摂るようにしてください。
2.我慢しすぎない
ダイエット中でも3食の中では一番ボリューミーにできるのは昼食です。昼食まで我慢しすぎると、結局リバウンド率を高めてしまうだけです。
ダイエット中でも昼食は比較的糖質を多めに摂ってもよいなど、上手くバランスのとれたルールを作るようにして、我慢しすぎないようにしましょう。
3.丼物は控える
特にお仕事をしている人にとって、最も外食になる確率が高いのが昼食です。外食の際、絶対に避けたいのが丼物です。
丼物は「高炭水化物、栄養バランスが偏る」など太る筆頭のメニューです。昼食は1日の中では一番糖質も摂りやすいですが丼物はいけません。
ピザやうどん、ラーメンも丼物には入ります。蕎麦は十割蕎麦でしたら、栄養価が高くGI値も低いのでむしろおすすめです。
太らない夕食の食べ方
夕食で気をつけたいことは次の4つです。
- 22時までには食べ終えるようにする
- 遅くなる時は消化の良いもの
- 糖質は少なめに
- タンパク質をしっかり摂る
- 温かい汁物を摂る
1.22時までには食べ終えるようにする
夕食の一番の注意点は時間帯です。遅くなるほど太る要因になります。できることなら22時までには終えるようにしましょう。
肥満に関わるBMAL1(ビーマルワン)とは
私たちの体内時計で最も肥満に関わっているのが、「BMAL1(ビーマルワン)」という体内時計遺伝子です。
BMAL1の数が多い時は脂肪を蓄積しやすく、数が少ない時は脂肪になりにくい特徴があります。BMAL1の数が最も増える時は夜22時〜深夜2時頃です。この時間帯に食べることが最も太りやすいのです。
2.遅くなる時は消化の良いもの
夕食がどうしても遅くなってしまう、そんな時は次の点に注意してください。
・消化に負担のかかるものは摂らない(肉類、油濃いもの)
・糖質は控える
おすすめは「きのこや野菜、卵を使ったスープ」です。味付けは好みで構いません。
3.糖質は少なめに
食事量自体を極端に減らす必要はありません。ただ夕食はその後にエネルギーを使うことも少ないので、糖質(炭水化物)は控えめにしましょう。
摂るとしても60〜120gくらいまでに。またGI値も気をつけるとより効果的です。
4.タンパク質をしっかり摂る
夕食は炭水化物が少ない分、タンパク質をしっかり摂らないと満足感が得られず、夕食後に間食してしまったり、リバウンドの原因になります。
就寝中の身体の修復や生成にタンパク質が欠かせないので、本来夕食にタンパク質は最も重要です。
5.温かい汁物を摂る
どの食事でもそうですが、基本温かいものは必ず取り入れてください。温かいものは満腹中枢を刺激します。満足感も出やすくなります。
まとめ
食べるもの自体を意識することも大切ですが、食べ方も体重に大きく影響します。食べ方次第で太りにくくなったり、思いの外、体重が落ちたりすることがあります。
食事量を減らすことより断然簡単にできますので今日から実践してみましょう。