体重は「筋肉・脂肪・水分」で増える
ダイエット中に体重が増えてしまっても焦らないでください。必ずしも「体重が増えた=太った」わけではありません。
体重が増えるのは「筋肉量・体脂肪量・水分量」いずれかが増えたからです(複数増えていることもあります)。太るというのは体脂肪が増えた場合です。
・脂肪が増えた→太った
・筋肉量が増えた→太っていない
・水分量が増えた→太っていない
まずは体組成計で体の何が増えているのか確認することが先決です。
体組成計で確認する項目
ダイエット中に体重が増えたら体組成計で次の項目を確認してください。
体脂肪率
まずは体脂肪率を確認してください。ダイエットが良い方向に進んでいるかどうかは、体脂肪率で判断します。
- 体脂肪率が減っている
↓
ダイエットが上手くいっている
体脂肪率が減っているということは、体脂肪が減っている、もしくは筋肉量が増えている(あるいは両方)ということです。
- 体脂肪率が上がっている
↓
ダイエット法が良くない
体脂肪率が上がっているということは、体脂肪が増えている、もしくは筋肉量が減っている(あるいは両方)ということです。
【体脂肪率から体脂肪量を計算】
機種によっては体脂肪量自体が出てこない場合があります。その場合、体脂肪率から脂肪量を計算します。
体脂肪量の計算式
体脂肪量(kg)=(体重kg×体脂肪率)/100
(例)体重65kg、体脂肪率32.6%の人の場合、
(65×32.6)/100=21.2
体脂肪量21.2kgとなります。
こうして体脂肪量を割り出し、ダイエットを始めた時と比べてみましょう。
- 増えている=太った
- 増えていない=太っていない
- 減っている=体重が増えたとしても、太ってはいない
水分量
数値が上がっていれば水分量が増えたことになります。体重が増えていても脂肪量は変わらず、水分量(水分率)が増えているのであれば、太ったわけではなく、単に身体の水分量が増えて体重が増加しただけになります。
後述しますが、水分量が増えるのには色々なケースがあり、太る前段階で水分量が増えている場合もある ので、必ずしも問題がないわけではありません。
筋肉量
筋肉量が増えている場合は全く問題ありません。むしろ良い傾向で良いダイエットができている証拠です。
むしろ大幅に減らしている場合は、ダイエット法を見直す必要があります。
【筋肉量を大幅に減らしてしまうケース】
- 運動を全くしない
- ただ食事量だけ減らしている
ダイエットはできる限り筋肉量を減らさず、脂肪を落としていくことが重要です。脂肪が減らず筋肉量だけが減って体重が落ちているのであれば、痩せたとは言えません。より太りやすい体質になり、リバウンドしやすくなってしまいます。
筋肉量を減らさないためには、ダイエット中も適度な筋トレをして、筋肉に刺激を与える必要があります。理想は筋肉量を増やしていくことです。筋肉量が増え脂肪が減ることで、メリハリのある体型に変わっていきます。
また闇雲に食事量を減らすことも、筋肉量を減らす原因です。タンパク質やビタミン、ミネラルなどの身体の構成要素の栄養は不足しないように注意しましょう。
体脂肪量が増えた時の見直し
ダイエット中に脂肪量が増えているのは、完全にダイエットのやり方が間違っている証拠です。その場合、次の5つを見直してください。
- 食事量
- 食事内容
- 気づかずにカロリーや糖を摂っていないか?
- 運動状況
食事量が適正か
ダイエット中の食事量を主観で決めてしまっていませんか?自分では減らしているつもりでも、実際にはまだ食べ過ぎていることはありがちです。
【1日の摂取カロリーの目安】
■BMIが25以上の場合
現BMIのマイナス2程度の体重×25〜30キロカロリー
■BMI25以下
標準体重(BMI22)×25〜30キロカロリー
1日の摂取カロリーの目安は他にも色々な方法があります。ここではBMIによる適正体重から計算したカロリーを目安にしています。
※BMIとは体格指数のことで、身長と体重の関係から算出され、肥満度の基準になる数値です。
BMI18.5以下 低体重(低すぎ)
BMI18.5〜24.9 普通(標準は21〜22)
BMI25以上(過体重〜肥満)
食事量を減らしても内容がよくない
- 量を減らしても糖質や高カロリーのものが多い
- 栄養バランスが悪い
ダイエット中の食事は量やカロリー、栄養バランスなど様々な面から見ていかなければなりません。食事量を減らしていても、GI値の高いものや高カロリーのものが多ければ体重(体脂肪量)は増えてしまう可能性があります。
他にも栄養バランスが悪いことも問題です。特にビタミン、ミネラル不足は食事制限をすることで起きがちになるので注意してください。
食事日誌などをつけ、今一度食事内容を見直してみましょう。
食べる時間帯が悪い
- 夜遅い食事
- 毎日食べる時間が違う
食べる内容に気をつけていても、夜遅い食事は太りやすくなります。22時以降はBMAL1が増える時間帯なので、特に太りやすくなります。
夕食が22時以降になる場合は食事内容に気をつけてください。
【遅い夕食のポイント】
・胃腸の負担が少ないもの(油濃いものや肉類の摂りすぎは避ける)
・糖質を控え気味にする
・量はやや軽めに
気づかずにカロリーや糖を摂っている
例えばダイエット中、栄養バランスを摂るつもりでパックの果汁100%ジュースや野菜ジュースを毎日飲んでいませんか?これらは太る原因になります。
他にも運動をしていないのにプロテインを飲んでいるなど、ダイエットに良いと思ってしていることが、逆に太る原因になっていることがよくあります。
一晩で大きく体重が増えるのは水分量
一晩で大きく体重が増えていることもありますが、1番考えられるのは水分量の変化です。
【食べ過ぎや飲み会の翌日の体重増加について】
前日少し食べ過ぎてしまったり、飲み会があった翌日に体重を測ると1キロ単位で増えていることがあります。
多くの人が「昨日食べたせいで太った」と勘違いされますが、これは一時的に水分量が増えているだけです。昨日食べたものが翌日すぐに脂肪になるなんてことはありません。
しかし放っておけば、過剰に摂取したエネルギーはそのうち体脂肪に変わってしまいます。だからこそ食べ過ぎてしまった翌日は運動をしたり、少し食事量を減らしたりして調整する必要があります。
月経周期の関係で一時的に体重が増えることも
女性の場合、生理前はプロゲステロンが増え脂肪や水分を溜め込みやすくなる時期です。また食欲も増進しがちです。
生理前は一時的に水分量が増え、体重が増えていることがあります。焦って食事量を減らすと筋肉量を減らしたり、自律神経が乱してしまう可能性があります。
生理前は体重が増えることは自然と割り切って、焦らないようにしましょう。体重増加に焦って付け焼き刃なことをしてしまうと逆効果になってしまいます。
まとめ
体重が増えた=太ったわけではありません。まずは体組成計で体重だけでなく、他の数値も確認することを忘れないでください。
また普段から体重だけでなく、「体脂肪率(脂肪量)、筋肉量、水分量」もチェックするようにしましょう。