同じ体重なのに見た目が違うのはなぜ?

同じ体重でも見た目が違う理由

「同じ体重なのに見た目が全然違う」そんなことを感じたことありませんか?同じ体重でも見た目が良い、悪いというのは実際にあります。

【原因】

  • 体脂肪率の違い(筋肉量の違い)
  • 姿勢

原因は主にこの2つになります。

 

原因①体脂肪率の違い

体重同じなのに見た目が違う一番の原因は、体脂肪率の違いです。体脂肪率が違うということは筋肉量が違うということです。

下の写真で分かる通り、筋肉と脂肪を比較すると筋肉は小さく引き締まった形状をしており、反対に脂肪は膨らんでいるような形状をしています。

同じ体重でも筋肉量が多い体は引き締まった体型、脂肪が多い体はたるんだ体型になります。

筋肉と脂肪

【体型の特徴】

  • 体脂肪率が低い=筋肉量が多く体脂肪量が少ない

    見た目が良い(引き締まっている)
  • 体脂肪率が高い=筋肉量が少なく体脂肪量が多い

    見た目が悪い(たるんでいる)

体型(見た目)を最も大きく左右するのは体重ではなく、筋肉量と体脂肪量のバランスです。筋肉量が多いほど体脂肪率が低くなり見た目も映えます。

反対に体重が少なくても、筋肉量が少なく体脂肪率が高いと見た目が悪くなります。

 

体脂肪量と体脂肪率の違い

勘違いしやすいのですが、体脂肪率と体脂肪量は違います。体脂肪量=体にある脂肪の量、体脂肪率は体重に対して、脂肪量がどれくらい占めているかの割合 です。

ほとんどの体組成計は体脂肪率として出てくるので、以下の計算式で体脂肪量を算出してください。

  • 体脂肪量(kg)=体重(kg)×体脂肪率(%)/100

例えば、体重60kg体脂肪率20%なら、体脂肪量は12kgになります。

体重が同じで体脂肪率が違うのは、筋肉量と脂肪量が違うということです。

体脂肪率が低い→筋肉量が多く脂肪量が少ない
体脂肪率が高い→筋肉量が少なく脂肪量が多い

見た目の体型を左右するのは体重ではなく体脂肪率です。同じ体重で見た目が違う場合は必ず体脂肪率が違います。

単純に筋肉量が多く体脂肪率が低いほうがスタイルが良いのです。痩せているけど体脂肪率が高い状態を、以前は隠れ肥満なんていう呼び方もしていました。

 

年齢別平均体脂肪率

【18〜39歳】

痩せ   :〜20%
標準(ー):21〜27%
標準(+):28〜34%
軽肥満  :35〜39%
肥満   :40%〜

【40〜59歳】

痩せ   :〜21%
標準(ー):22〜28%
標準(+):29〜35%

軽肥満  :36〜40%
肥満   :41%〜

 

年を取ると体脂肪率が上がる原因

  • 筋肉量と水分量の減少

加齢に伴い体脂肪率は高くなっていきます。原因は他の成分である筋肉量と水分量が減少していくからです。

加齢で水分量と筋肉量が減少していくのは自然なことです。

子どもの頃は水分量が70%くらいあるのに対し、高齢者では50%程度まで減少します。子どもの肌がみずみずしいのは、水分量が多いからです。

水分量が低下すれば、自然と他の成分のパーセンテージが上がりますので、必然的に体脂肪率も高くなってしまうのです。そして筋肉量も加齢に伴い減少していきます。

筋肉量も水分量も減少に個人差があります。生活習慣で大きく異なります。

【筋肉量の減少が顕著な人】

・普段の活動量が低い
・運動習慣がない
・食事量が少ない(栄養が足りない)

【体内水分量が減少しやすい人】

・お酒をよく飲む人
・筋肉量が少ない人

 

体脂肪率が毎日違うのはなぜ?

体脂肪率を測っているけど数値が毎日違う、なんてことありませんか?でもこれはごく自然なことです。体脂肪率の変動に大きく影響するのは「脂肪量、筋肉量、水分量」 です。

1日単位で変動するのは「水分量」の増減による影響です。身体の中で簡単に増減するのは水分量です。例えば、今体脂肪率を測って30%だとします。そのあとすぐに水を1L飲んだとしたら、体脂肪率は確実に30%より下がっています。

これは身体の水分を占める割合が増えたため、相対的に脂肪が占める割合が低下し、体脂肪率が減少するからです。1日単位での体脂肪率の変動はほぼ水分量によるものなので、太った痩せたというものではありません。

 

体脂肪率の下げるためには

体脂肪率を下げる方法は「筋肉量を増やすこと、体脂肪量を減らすこと」この2つになります。どっちを重視するかは体組成次第です。

  • 体脂肪が多い場合→体脂肪量を減らすこと重視
  • 体脂肪量は多くないけど筋肉量が少ない→筋肉量を増やすこと重視

筋肉量を増やすには筋トレ、体脂肪量を減らすには有酸素運動と食事の改善が必要になります。

 

筋トレで筋肉量を増やす

スクワット

筋肉量を増やす方法は筋トレです。効率よく筋肉量を増やすポイントは次の通りです。

  • 大きい筋肉群を鍛える
  • 筋肉痛が起こる強度で行う
  • タンパク質、糖質、ビタミンBの摂取
  • 睡眠をしっかり取る
  • 筋トレした日はお酒を控える

(1)大きい筋肉を鍛える

大きい筋肉を鍛えた方が効率よく筋肉量が増えます。まずは以下の筋肉を鍛えましょう。

・太もも(大腿四頭筋、ハムストリングス)
・お尻(大殿筋)
・胸(大胸筋)
・背中(広背筋、菱形筋)

 

(2)筋肉痛が起こる強度で行う

筋肉量が増える適切な強度があります。以前は1RM60〜80%が筋肉量を増やすのに効果的と言われていましたが、近年の研究で、1RM30%程度で高回数のトレーニングでも斤量が増えることが確認されています。

まずは10〜15回程度が限界の強度で行うようにしましょう。自重の場合はスピードをゆっくりすることで強度を上げることができます。もしくは限界までの回数で行うようにしましょう。

※1RMとは1回が限界の負荷(重量)。

 

(3)タンパク質、糖質、ビタミンBの摂取

■タンパク質

筋肉を作る原材料。1日あたり体重1kg/1.2〜1.5g摂取するようにしてください。

脂身の少ない肉類、卵、魚介類、大豆食品など。

■ビタミンB

分解されたアミノ酸をヒト特有のタンパク質に再合成するサポートをする。タンパク質を多く摂るほど必要になる。

ブロッコリー、モロヘイヤ、ししとう、にんにく、ゴマ、焼き海苔、レバー

■糖質

特に注意したいのが糖質です。糖質を制限しすぎると筋肉の成長を妨げてしまいます。

特に筋トレ後と夕食には、必ず糖質を摂取してください。夜に糖質を摂りすぎると太る原因になるので、少量でも構いません。

 

(4)睡眠をしっかり取る

筋肉は睡眠中に修復、成長します。筋トレを頑張っても睡眠不足では効率よく成長していきません。

睡眠時間は人それぞれ違いますが、自分のライフスタイルに合う良い睡眠周期を作ってください。

 

(5)筋トレした日はお酒は控える

アルコールには、筋肉合成に重要なホルモンである「テストステロン」の分泌を低下させる研究報告があります。

 

体脂肪量を減らす

ジョギング

体脂肪量が多ければ減らす必要があります。効率よく減らすには筋トレより有酸素運動です。ウォーキングやジョギング、水泳、エアロビクスなどが有酸素運動に当たります。

1回40〜80分くらいを目安に、週2〜5日を目安に行うようにしましょう。1回の時間が長すぎると筋肉が分解されてしまうので注意してください。

アメリカスポーツ医学会の運動プログラムだと「週/3〜5日 1回あたり20〜60分」 を目安としています。

※体脂肪が多い場合でも筋トレは必要です。有酸素運動だけはいけません。

 

原因②良い姿勢or悪い姿勢

姿勢も見た目を大きく左右します。体重や体脂肪率が同じでも姿勢次第で見た目は大きく変わります。写真のように同じ体型でも姿勢次第で、見栄えは全く変わってしまいます。

特に中年〜高齢期では体重以上に姿勢が見た目に大きく影響を与えます。

猫背良い姿勢

仮に細く引き締まっている体型をしていても、猫背で背中が丸まっているような姿勢であれば、見栄えはしません。

姿勢を良くするには筋力や柔軟性のバランスを改善していくことが必要になります。

 

良い姿勢とは

良い姿勢とは「頭部・体幹・骨盤・四肢」が綺麗に配列している状態のことです。骨格が重力に対して適切な位置に整っています。

人は常に重力の影響を受けて生きています。重力に適切に姿勢を保持している働きをしているのが抗重力筋です。

【抗重力筋】

身体の前側

  • 前脛骨筋(すね)
  • 大腿四頭筋(太もも前側)
  • 腹筋群(お腹)
  • 頸部屈筋群(首前側)

身体の後ろ側

  • 下腿三頭筋(ふくらはぎ)
  • ハムストリングス(太もも裏側)
  • 大臀筋(お尻)
  • 脊柱起立筋群(背中〜腰)
  • 頸部伸筋群(首後ろ側)

【主要姿勢筋】

抗重力筋の中でも特に重要な筋肉を主要姿勢筋と呼びます。

  • ヒラメ筋(ふくらはぎ)
  • ハムストリングス(太もも裏側)
  • 脊柱起立筋群(背中〜腰)
  • 頸部伸筋群(首後ろ側)

 

良い姿勢は見た目だけでなく、良い動きの基本でもあるので、肩こりや腰痛などの不調を起こさないためにも

 

悪い姿勢とは

不良姿勢とも言います。猫背が代表的ですが、不良姿勢には色々なタイプがあります。

タイプによって異なりますが、「頭部・体幹・骨盤・四肢」の配列が崩れています。原因は筋力や柔軟性がアンバランスになっていることです。

姿勢は悪いと見た目が良くないばかりでなく、局所的に負担がかかり、腰痛や肩こりなど不調が起こりやすくなります。

 

 

まとめ

同じ体重なのに見た目が違うのは体脂肪率と姿勢の違いです。

そして見た目が良いというのは体重が多いか少ないかではなく、筋肉量と体脂肪のバランスが良い(適正な体脂肪率)ことと、姿勢が良いことが条件です。

体重を減らすことだけを考えるのではなく、体脂肪率を下げる(筋肉量を増やす)、良い姿勢をつくることも意識してください。

 

 

参考文献

1.姿勢の教科書
2.運動処方の指針
3.よくわかる最新医学 体脂肪
4.人体の構造と機能
5.病気が見える Vol3
6.カラダが変わる!姿勢の科学