ダイエット成功の秘訣は楽しむこと
長年ダイエット指導をしてきて多くのダイエッターを見ていると、ダイエットが成功しやすい人と、成功しにくい人がよくわかります。
ダイエットが成功しやすい人はダイエットをしている生活を楽しんでいます。
だからポジティブで活き活きと輝いています。反対にダイエットが下手な人は、ダイエットをしていることに苦痛ばかり感じています。ストレスが多くなり、その反動で食べてしまうという悪循環に陥っています。
モデルや芸能人の方の私生活に密着している番組などで「あんな風に楽しそうに食べているのに、痩せている」なんて思ったりしたことないでしょうか?
あの人たちのダイエットライフを見ていて、ネガティな感じを受けないですよね?「楽しんで生活しているな」という感じを受けないでしょうか。そしてダイエットが上手な人は良い痩せ方をしているというのも共通した特徴です。
ダイエットが下手な人の特徴
ダイエットが上手くいかない人には、次のような共通点があります。
- 体重だけをみている
- 具体性がない
- 情報に左右されすぎる
- 嫌々運動している
- 自分に否定的でネガティブ
体重だけをみている
ダイエットは体脂肪を減らすこと作業です。筋肉量や水分量が減って体重が落ちるのでは意味がありません。体重だけをみていると、筋肉量が減ってしまっているなど、間違ったダイエットに気づきません。
体脂肪が減っている正しいダイエットができているかどうか、体脂肪率や筋肉量などをチェックする必要があります。
体重だけをみていると、1日単位での体重変動にとても敏感になってしまいます。例えば翌日200〜300gくらい増えることはよくあります。
1日で大きく体重が増えている場合、水分量が増えていることがほとんどです。しかし体重だけ見ていると「昨日食べ過ぎたから太ったんだ」と焦ってその日絶食したり、悪い対応をしてしまいます。
【1日で増える体重はほぼ水分量】
少しずつ順調に落ちていても、たまに何百gか増えている日だってあります。1日で変動する場合、ほぼ水分量であって脂肪が増えた訳ではありません。
それを気にしすぎると、非常にストレスの高いダイエットになってしまい、いつか破綻してしまいます。焦って食事を抜き筋肉量を減らしてしまい、結果痩せなくなってしまうなど悪循環にもなります。
体重を見る上で大切なことは1日単位の点で見るのではなく、1週間2週間といった線で見ることです。ジリジリと体重が増えていっているのであれば、改善が必要ですし、ジグザグしながらも、少しずつ減っているのであれば問題ありません。
具体性がない
痩せない人はダイエットに計画性や具体性がありません。「5キロ痩せたいから、なるべく運動するようにして食事も気をつけよう」こんな感じになってしまっています。
「できるだけ」とか「なるべく」といった曖昧な感覚ではなく、痩せるためには「何が必要か?また何をするべきか?」を考え、行うことを明確にしていくことが必要になります。
また具体性がないと、「頑張っているつもり」と主観的な見方にもなりがちです。まずはやることを明確にして、ダイエットを進めていくべきです。その方がむしろストレスも少なくなります。
情報に左右されすぎている
現在はダイエットの情報が溢れかえっています。次から次へと出てくるものに反応してしまうのは、本当に正しいダイエットの知識が得られていない証拠です。
現代は「食事制限一切必要なし」といったようなサプリメント関連も多くあり、正しい知識を持っていないと、怪しいダイエット商法に騙されてしまいます。
嫌々運動している
嫌々運動している人は確実に運動効果が低いと断言できます。本来運動することは体だけでなく、ストレス解消や自律神経の調整など、心にもよい効果をもたらします。
ダイエットが上手くいかない人は「運動している時も常に嫌々」です。しょうがないからやる、義務感のようなものになってしまっています。それではストレスになってしまいます。
自分に否定的でネガティブ
これもダイエットが上手くいかない人に共通する特徴です。誰でも自分の容姿に自信満々ではありません。しかし「自分には無理」「だから自分はダメなんだ」といった自分に否定的な考えは、自己肯定感を低くし、がんばってやり遂げる意欲をそいでしまいます。
ダイエットが上手な人の特徴
ダイエットが上手くいく人には次のような特徴があります。
ダイエットを楽しんでいる
ダイエットをするのは誰だって大変なことです。ダイエットが上手な人は、その中でも自分なりの楽しみ方を見つけ、上手に楽しみながらやっています。制限のある中で食事を上手に楽しんでいたり、トレーニングも楽しんでやるようにしています。
現在は情報発信手段が色々ありますので、ダイエットライフをSNSでアップしていったり、ダイエット生活のブログを書いたりするのも、楽しむための1つの手段ではないでしょうか。
楽しく運動をしている
これは私がダイエット指導をしていて特に感じることです。何歳になっても良い体型を維持している人は、好きな運動があったり楽しんで運動をしています。
ダイエットに運動はつきものですが、ダイエットのために仕方なくとか、そういう考えだと一時的に痩せても、ずっと良い体型を維持することはできません。
楽しんでやるからこそ、一時的なものではなくずっと続けることができます。ストレス発散や気分転換にもなり、様々な相乗効果が生まれてきます。
もちろん、元々運動が好きではない人もいるでしょう。しかし現在は数え切れないくらい、たくさんの運動メニューやスポーツがあります。必ず一つは自分が楽しめる運動が見つかるものです。
【運動によるメンタル面の効果】
運動は筋力向上などフィジカル面の効果だけでなく、メンタル面にも良い効果をもたらします。運動をするとスッキリしたり、気持ちが良いのは、運動によって分泌されるホルモンの影響です。
■分泌されるホルモン
・セロトニン
神経伝達物質の1つで、精神の安定や気分を高揚させる働きがあり「幸せホルモン」とも呼ばれています。良い睡眠のためにも重要なホルモンです。不眠気味の人は、日中に適度な有酸素運動をすると快眠しやすくなります。
セロトニンの分泌には有酸素運動など、一定のリズムで体を動かすリズム運動が効果的です。
セロトニンと運動に関する研究⏩畿央大学「運動によるせろとにシステムの活性化」
・ドーパミン
神経伝達物質の1つ。幸福物質とも呼ばれ、ドーパミンが分泌されると幸せな気持ちで満たされます。ドーパミンが多く分泌されれば、やる気に満ちてモチベーションが高まりポジティブ思考になります。
・エンドルフィン
神経伝達物質の1つ。鎮痛効果や高揚・幸福感を得られる。モルヒネの同様の作用を示すことでも知られており、「脳内麻薬」とも呼ばれています。
運動をしていると、キツイのを通り越して高揚感が大きくなったりしますが、運動中に分泌されるエンドルフィンの効果だとされています。
この他、アドレナリンや成長ホルモンなど、運動時は様々なホルモンが分泌されるので、単に筋力増強といったことだけでなく、メンタルやアンチエイジングにも非常に効果的なのです。
しかし嫌々運動するのでは意識が遮断され、せっかくのホルモン効果を得ることができません。人間が生涯健康的で美しい体を保ち続けるには、多かれ少なかれ運動は必要です。それなら楽しむように努力した方が断然お得です。
メリハリがある
常に気を張ったダイエットは疲れるだけです。どんなことでもそうですが、少しは気を抜くこともあるし、多少はサボることもあります。
ダイエットも同じです。ダイエット中ずっと制限し続けることは難しいものです。たまには自分にご褒美をあげたり、上手にメリハリをつけることが大切です。上手にダイエットをしている人は食べたい物を我慢しすぎません。食生活にメリハリがあります。
例えば食事会などでは体重のことは考えず食事を楽しみます。その代わり翌日は「いつもより食べる量を控える」「ジョギングなど運動量を増やす」といった具合に上手にバランスを取っています。
ダイエットが上手な人は「楽しむときは楽しむ、我慢するときは我慢する」といったメリハリを大切にしています。
自分を客観的に見ることができる
ダイエットを成功させるためには、自分を客観的に見れることが必要です。ありがちな「そんなに食べてるつもりはないんだけど痩せない」というのは、自分を主観的に見てしまっている証拠です。主観的に見てしまうと自分の都合よく考えてしまいます。
ダイエットが上手くいく人は自分を客観的に見ることができています。そうすると痩せるためには「何をしなければいけないのか」が見えてきます。結果無駄なことをしなくて済むし、痩せるために効率の良い選択ができるのです。
ポジティブ
ダイエット上手な人はダイエット中でも明るくハツラツとしています。そうすると応援する人や味方もたくさん増え、自然とダイエットが上手くいく環境ができていくのです。
ダイエット中の食事で大切なこと
ダイエット中の食事で大切なことは、痩せるための食事をするのではなく健康的な体を作る食事をすることです。「ダイエットが上手くいかない」「リバウンドをしてしまう」そう悩む人の食事には同じ特徴があります。
それは食事を「太るか太らないか」だけで見てしまっていること。
・「これはカロリーが低いから太らない」
・「これはカロリーが高いから太る」
・「これは糖質が含まれてるからやめよう」
このような見方になってしまっています。カロリーや糖質を気をつけることはもちろん必要ですが、一番重要なのは「身体にどういう影響を与えるか」です。
例えば同じカロリーでも、食品によって栄養素は全然異なります。高カロリーでも体に良いものもあれば体に悪いものもあります。
食品には2つの要素があります。
- 体に良い(良い影響を及ぼす要素)
- 体に悪い(悪い影響を及ぼす要素)
カロリーが低くても体に悪い影響しか及ぼさないのであれば、摂るべきではありません。逆に多少カロリーが高くても体に良い影響を多く与えるものであれば、ダイエット成功につながっていきます(摂りすぎには注意ですが)。
痩せるための食事と健康的な食事の違い
- 老けにくい
- リバウンドしにくい
- ストレスが低い
痩せるための食事と健康的な食事、ちなみに続けていけばどちらも痩せていきます。しかし痩せた時の身体の状態や中身は確実に違います。痩せるための食事では、良い食習慣や正しい食事や栄養の知識は身につきません。
なのでダイエットが終わった後もずっと我慢し続けなければならず、結局爆発してしまいリバウンドしてしまいます。良い食事を第1に考えたダイエットでは2、3ヶ月で15、20キロ痩せることはできません。
しかし確実に体重は落ちていき、健康状態も変わってきます。健康状態が変わることは体質が変わることでもあります。食への意識も変化していき自然と体重も落ちていくのです。
まとめ
ダイエットは楽ではありません。しかし考え方や取り組み方で大きく変わります。ダイエットが上手くいかない、いつもそう感じている人は、今回ご紹介したポイントを改めて見直してみてください。