スクワットは下半身のエクササイズと思われがちですが、体幹を鍛えるにも効果的です。この記事では特に安全に体幹に効かせるスクワットのやり方をご紹介します。
スクワットとは
スクワットはキングオブエクササイズとも言われる最も代表的なエクササイズです。しゃがむ深さや足幅で動員される筋肉や柔軟性が変わったり、バーベルを担ぐ、ジャンプしながら行うなど様々なバリエーションがあります。下半身の強化が主体ですが上体を適切に保つために、体幹部の筋肉も非常に強化される種目です。
スクワットで体幹は鍛えられる?
スクワットで体幹は鍛えられます。むしろ体幹強化に効果的なエクササイズです。実際に体幹が弱いと回数の後半、上体を維持することができずに前におじぎするような形になってしまいます。
スクワット中、上体を支えるには体幹の筋力が重要
スクワットは腰を落とした時、必ず上体はやや斜めになります。その際、上体を支えるには腹部周囲の深層筋である横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群や背部にある脊柱起立筋群が重要になります。
腹部の深層筋群
腹部周囲の深層筋群をインナーユニットといい、腹腔を安定させるために非常に重要です。スクワット時、常に体幹部を安定させています。ここが弱いとしゃがむ時も立ち上がる時も状態が不安定になります。
脊柱起立筋群
腸肋筋、最長筋、棘筋の3つを脊柱起立筋といいます。後頭骨から仙骨(骨盤)まで背中全てにわたって走行している筋肉です。重力に抗して身体を支えている抗重力筋です。特に上体が前に倒れるのを防いでいます。スクワット時に脊柱起立筋が弱いと、上体を斜めに維持できず前に倒れてしまいます。
体幹が強い人と弱い人のスクワットの違い
体幹が強い人と弱い人では特に回数が増えると著名に違いが出ます。
体幹が弱い人
体幹が弱い人は回数を重ねると。上体を支えることができずに段々前に倒れてしまいます。主に腹部深筋群や脊柱起立筋群の弱化が要因。
※深くしゃがもうとすると上体が倒れてしまうのは柔軟性の問題が考えられます。
体幹が強い人
体幹が強い人は高回数行っても、上体をしっかりキープすることができます。脊柱起立筋群や腹筋群(深層筋群、浅層筋群)がしっかり働いてる証拠です。
体幹を鍛えるのに効果的なスクワットをご紹介
体幹を鍛えるのに効果的なスクワットは背中(主に脊柱起立筋群)に負荷をかけることです。安全に体幹に負荷をかける最も良い方法は腕の重さを負荷にすることです。また全ての種目、ドローイン(腹部の引き込み)をして行ってください。
オーバーヘッドスクワット
突っ張り棒など軽い棒を持って行うスクワットです(タオルなどでも構いません)。スクワット時の上体を支える負荷が高まるので体幹がより強化されます。
- 棒を持った状態でバンザイする
- 腕が下がらないようにスクワットをする
<ポイント>
上げている腕は腕の筋肉で持ち上げているというより、背中から引っ張って上げている意識で行うようにしてください。
バンザイスクワット
スクワットに連動して腕を上げることで体幹部に負荷をかけることができます。
- スタート姿勢では腕は下。
- しゃがむのと同時に腕をバンザイする。
<ポイント>
背中の力で腕をバンザイする意識で行ってください。
バーベルスクワット
バーベルを担いで行うスクワットです。体幹に負荷をかけるだけでしたら、高重量ではなく低重量で高回数がおすすめです。
バーベルスクワットの注意点(禁忌)
- 首や肩の不調がある人
- 腰痛がある人(特に腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症など)
- 側弯がある人
特に上記のような人は、バーベルスクワットはリスクが高いので避けたほうがいいです。
体幹を鍛えるスクワットの強度を上げるポイント
強度を上げる時のポイントは重量ではなく回数を増やすことです。スクワットで鍛える体幹の筋肉は主に身体を支える役割のスタビリティマッスルです。ものすごい強い力を発揮するというより、長い時間力を維持し続けるような、本来疲れにくい持久性の筋肉です(良い姿勢を維持し続けるような筋肉)。なので重量を増やして負荷を上げるより、回数を増やす方が安全かつ効果的です。
まとめ
今回ご紹介したスクワットは姿勢改善など体幹強化にはおすすめです。足腰を強くしながら姿勢も良くしたい人はぜひ実践してください。