スクワットをしても内ももに効かない原因と改善のポイント

内もも引き締め

この記事を書いた人

小泉誠 小泉誠 グロウゲート代表

パーソナルトレーナー 
柔道整復師 
ボクシングトレーナー
世田谷区用賀にある体幹トレーニング専門サロン「グロウゲート」代表。2016年より当サロンを運営し、40代50代のトレーニングやコンディショニング、ダイエットに従事している。

目次

内ももに効かない時に考えられること

内ももを引き締めるにはワイドスクワットがおすすめですが、「上手く内ももに効かない」と言われる人も多くいらっしゃいます。

内ももに上手く効かない場合、次のようなことが考えられます。

  • 膝が内側に入っている
  • しっかり腰を落としていない
  • 膝だけ曲げている

ワイドスクワットに限らず、筋トレで上手に効かすためには伸長時(ワイドスクワットの場合ならしゃがんでいく時)にしっかりとストレッチ感を出すことです。

内ももに効いていない時はストレッチ感が出せていません。出せない原因には以下のようなことが考えられます。

膝が内側に入っている

ワイドスクワット 間違い

腰を落としていく時に膝が内側に入っていると、効果的に内ももに効かせることができません。また膝を痛める原因にもなります。

膝が内側に入る原因としては「股関節を内旋させる筋肉が硬い」「下腿を内旋させる筋肉が硬い」膝が内側に入ってしまう原因には「足裏のアーチが弱くなって内側に倒れている(回内足)」ことが挙げられます。

しっかり腰を落としていない

ワイドスクワット

腰を落とすのが浅いと内腿に十分なストレッチ感が出ず、内ももへの刺激が弱くなります(スクワットとしての強度も低い)。原因としては股関節や足関節が硬いことなどが考えられます。

膝だけ曲げている

スクワットの間違い

スクワットでよくある間違いです。股関節を曲げずに膝だけ曲げてしゃがもうとすると、内ももに効かないだけでなく膝を痛める原因にもなるので注意してください。

正しいワイドスクワットのやり方

ワイドスクワット

  1. 足幅は肩幅より大きく開いてつま先はやや外に向けます。
  2. 膝は足の人差し指の方向に向いていくようにしてお尻を下ろしていきます(太ももが床と平行になるくらいの高さまで下ろす)。
  3. 腰を落としていった時、上体の角度とすねの角度がほぼ平行になります(背中が丸まったりしないように注意)。

上手に効かせるポイント

  • 膝は足の人差し指の方向
  • 膝の高さまでしっかりしゃがむ

上手く内ももに効かせるコツは、しっかりと内ももにストレッチ感を出すことです。そのためには膝の向きとしゃがむ深さが重要になります。

膝は人差し指と同じ向き

腰を落としていく時、膝は足の人差し指と同じ方向を向くようにします。膝が内側に入ってしまう人が多いのですが、そうすると内ももに効かないだけでなく、膝を痛める原因にもなります。

膝の高さまでしゃがむ

しゃがむのが浅いと強度も低く十分に効かせることができません。膝の高さまでしゃがむように意識してください。

内ももに効かない人におすすめストレッチ

内ももに効かせられない人は股関節が硬く、内ももにストレッチ感が出せていない可能性があります(硬いので深くしゃがめない、膝が内側に入ることも考えられる)。

膝がすぐ内側に入ってしまう、深くしゃがめないという人はご紹介するストレッチやエクササイズを行ってください。

内転筋群のストレッチ

内転筋群ストレッチ

  1. 足裏を合わせるようにして膝を開きます。
  2. 背中が丸まらないように上体はまっすぐのまま、股関節から曲げるようにして前に倒していきます。
  3. 呼吸を止めずにゆっくり吐きながら上体を倒していきます。

30〜60秒

股関節周囲が硬い人は前に上体が倒れにくいので、お尻にクッションなどを入れて高くするとストレッチしやすくなります。

開脚ストレッチ

  1. 脚を開いて開脚になります。
  2. 背中が丸まらないように上体はまっすぐのまま、股関節から曲げるようにして前に倒していきます。
  3. 呼吸を止めずにゆっくり吐きながら上体を倒していきます。

30〜60秒

【ポイント・注意点】

つま先は外を向くようにしてください(つま先が内側に向いているのはNG)。

股関節ストレッチ

  1. 下向きになり、股関節90°膝関節は90°よりやや曲げて膝をつきます(できるだけ大きく開いてください)
  2. 腰が丸まらないように注意しながら、おしりをかかとのほうへ引いていきます。
  3. 呼吸は吐きながらお尻を引くようにしてください。

30〜60秒

【ポイント・注意点】

膝の角度が開きすぎると上手く伸びないので、90°よりやや曲げて行ってください(かかと同士がやや近め)。

足関節(足首)のストレッチ

足関節が硬いと深くしゃがみにくくなりますので、しっかり足首の柔軟性を高めていきましょう。

足首の柔軟性に特に関与しているのがふくらはぎの筋肉です(下腿三頭筋)。表層にあるのが腓腹筋で、深層にあるのがヒラメ筋です。

腓腹筋ストレッチ

腓腹筋ストレッチ

  1. 脚を前後に開き、後ろ足のかかとで地面を押しながら、体重を前に移動させます。

30〜60秒(片脚)

【ポイント・注意点】

後ろ足のつま先がまっすぐ向いていることを確認してください。

ヒラメ筋ストレッチ

ヒラメ筋ストレッチ

  1. 片膝を立てた姿勢でかかとが浮かないように注意して、前足に体重の乗せていきます。

【ポイント・注意点】

前足のつま先がまっすぐ向いていることを確認してください。

太ももの前側に効くのは良くないこと?

ワイドスクワットで「前ももに効いてしまうんですけど・・」こんな相談を受けることがあります。内ももを鍛えるためにやっているのに前ももに効いてしまうと、やり方が間違っていると思ってしまってしまいがちです。

しかしスクワットは基本的に大腿四頭筋を鍛えるエクササイズです。やれば必ず前ももが鍛えられます。よくないのは前ももに効いてしまうことではなく、内ももに効かないことです。

前ももにも内ももにも聞いているのであれば問題ありません。前ももにしかいいていない(内ももに効いていない)場合は今回の記事に書いていることを見直してみてください。

逆にどうしても前ももにはあまり効かせたくない人は、スクワットをする前に前ももの筋膜リリース(マッサージ)とストレッチを十分に行ってください。

ストレッチや筋膜リリースで前もも筋肉を緩ませることで、前ももに力が入りにくくなるので効かせにくくなります。

まとめ

ワイドスクワットで内ももに効かない人はストレッチでしっかり柔軟性を高め、内ももに効きやすいスクワットフォームを獲得しましょう。

【参考文献】
1.プロが教える筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典
2.ストレッチの科学
3.ストレッチングアナトミィ
4.骨盤ナビ
5.骨格筋のバイオメカニクス─筋線維から運動協調性まで
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