炭水化物・糖質・糖類の太りやすさの違い

体組成計

この記事を書いた人

小泉誠 小泉誠 グロウゲート代表

パーソナルトレーナー 
柔道整復師 
ボクシングトレーナー
世田谷区用賀にある体幹トレーニング専門サロン「グロウゲート」代表。2016年より当サロンを運営し、40代50代のトレーニングやコンディショニング、ダイエットに従事している。

目次

糖を含む食品の違いとは

糖を含む食品には「炭水化物」「糖質」「糖分(糖類)」といったものがあります。

【太りやすさの違い】

同じ量なら糖類が最も太ります。

糖類>糖質>炭水化物の順にカテゴリーが大きくなります。そしてこの順に太りやすくなります。

 

炭水化物とは

炭水化物とは人の体で消化される糖質と消化されない食物繊維の総称です。つまり「炭水化物=糖質+食物繊維」となります。

炭水化物というと「お米やパン、うどんなどの主食やいも類」が一般的ですが、実際には野菜や果物など多くの食品が炭水化物に当たります。

ダイエットで炭水化物を制限すると食物繊維の摂取量も減ってしまいます。しかし摂り過ぎは糖質の過剰摂取につながるので、摂り方や摂る種類の見極めが重要になってきます。

 

糖質

炭水化物を構成している一つが糖質です。体内でエネルギーとして使われます。糖の結合数によって「単糖類や少糖類、多糖類」に分類されます(糖質については次の章で詳しく解説します)。

 

食物繊維

食物繊維は人の体内で消化できない成分で、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」があります。

・善玉菌のエサになり腸内環境を整える
・血糖値の上昇を抑える
・血中脂質を排出する
・便秘の解消

など様々な効果があります。

炭水化物を摂る時には、食物繊維の含有量がダイエットのカギになります(食物繊維が多い種類ほど太りにくい)。

 

食品の多くが炭水化物

糖質だけ、食物繊維だけという食品はあまりありません。ほとんどがどちらも含んでいます。あとは割合の違いです。一般的には糖質量が多く食物繊維が少なければ「糖質」、糖質量が少なく食物繊維メインであれば「食物繊維」と呼ばれていますが、明確な決まりはなく、一般的なニュアンスや感覚の問題です。

 

太りやすい炭水化物と太りにくい炭水化物の違い

太りやすい炭水化物と太りにくい炭水化物の違いは食物繊維量です。穀類では精製されている白米より未精製の玄米、パンなら食パンよりライ麦パン、といったように精製されていない種類の方が、食物繊維量が多くGI値も低くなります。

 

糖質とは

糖質は炭素・水素・酸素で構成される有機化合物です。化学構造の特徴から「単糖類・少糖類・多糖類」に分類されます。

食品から摂取する糖質のほとんどは米、パン、麺類など主食となる炭水化物や芋類、果物、砂糖類です(野菜の中にも糖質量の多い種類があります)。

 

糖質の特徴

  • 1g4キロカロリーのエネルギー源
  • 消化・吸収が早くすぐエネルギーになる
  • 血糖値を上昇させやすい
  • 摂り過ぎると太る

1g4キロカロリーとエネルギー源としては高くないのですが、すぐにエネルギーになります。過剰に摂ると使われずに余ってしまったエネルギー源が、体脂肪として蓄積するので、代謝が低下し始める30代後半あたりからは特に太りやすくなります。

 

太ると言われる原因

糖質は体内に入ると最小単位の単糖まで分解され小腸で吸収されます。そして肝臓でブドウ糖に変換され、血液を通して全身の細胞に運ばれ、エネルギー源や身体の構成要素になります。

脳や神経組織などは通常ブドウ糖しかエネルギー源として利用できないので、糖質にはそれらの組織にエネルギーを供給する重要な役割があります。糖質は素早いエネルギー源になりますが、過剰に摂取するとエネルギー過多になってしまい、中性脂肪として蓄えられて肥満の原因になります。

 糖質を摂取してから体内での変換
糖質を摂取

単糖まで分解され小腸で吸収

肝臓でブトウ糖に変換

血中に放出され全身のエネルギー源になる

不要になった(余った)分は脂肪として体に蓄積される

 

炭水化物との違い

炭水化物は食物繊維を含んでいる、糖質は食物繊維を含んでいない、これが違いです。実際には糖質は炭水化物の一部なので明確な違いはありません。多くの食品が炭水化物でもあるし糖質でもあります。

食生活では糖質量の多いものを糖質と呼ぶことが多く、糖質を含んでいても量が少ないものはあまり糖質と呼ぶことはありません。

 

糖質の分類

糖質をさらに細かく分けていくと、「単糖類、二糖類、少糖類、多糖類」と分類されます。この中で「単糖類と二糖類」が糖類と呼ばれるものになります(後述)。

 

糖類とは

糖質のさらに細かいカテゴリーに分類されるのが糖類です。糖の結合数によって分類されています。

糖が1つのものが「単糖類」、2個結合したものが「二糖類」になります。単糖類と二糖類を合わせて糖類と言います。

 

単糖類

一個の糖からなるものを単糖類といい、次の3つの種類があります。

(1)ブドウ糖(グルコース)

■主な食品
炭水化物類(米、小麦食品)、果物、ごぼう、いも

穀類や果物に多く含まれ栄養学上、最も重要な糖質です。エネルギー源として利用されるほか、多くの生理作用に関与します。脳唯一のエネルギー源でもあるので、不足すると脳の働きが低下し、ぼうっとしたり集中力が低下します。

逆に摂りすぎると肝臓でグリコーゲンとして蓄えられ、中性脂肪が合成されやすくなり、脂肪肝を起こしやすくなります。

 

(2)果糖(フルクトース)

■主な食品
果物

果汁に多く含まれることから果糖と呼ばれています。花の蜜にも多く、はちみつの成分の大半も果糖です。果糖は最も小さな単糖なので消化吸収が早く、すばやくエネルギーに変わります。そのため、肉体疲労が激しい時や運動前後に摂ると回復を早めます。

果糖は果物に多く含まれています。果物はGI値が低く、果糖自体は血糖値を急激には上げません。しかし、小腸から吸収され肝臓で分解されて、エネルギーに変わります。その一部は中性脂肪の合成に利用されるので、摂りすぎは肥満につながります。

果物は食物繊維、ビタミン、酵素など身体にとって重要なものが多く含まれているので、積極的に摂っていきたい食品です。誤った知識で全く摂らないことも、逆に摂りすぎることもダイエットの妨げになってしまうのです。

 

(3)ガラクトース

■主な食品
牛乳、ヨーグルト、味噌、しょうゆ

乳糖の構成成分で乳汁に多く含まれています。がラクトースは単独では存在せず、二糖類や多糖類の一部として存在する単糖です。肝臓でブドウ糖に帰られ、血液によって各組織に運ばれます。

 

二糖類

単糖が2個結合したものです。

(1)ショ糖(スクロース)

■主な食品
テンサイ、さとうきび、砂糖

ブドウ糖と果糖が結合した二糖類です。砂糖の主成分で、さとうきびやテンサイ糖に多く含まれています。一般的に使われている白砂糖(上白糖)は精製された分蜜糖です。

 

(2)麦芽糖(マルトース)

■主な食品
麦芽、さつまいも

ブドウ糖が2分子結合した二糖類で、麦芽などに含まれているほか、でんぷんが分解された時に生じます。

 

3.乳糖(ラクトース)

■主な食品
牛乳、ヨーグルト、チーズ

ブドウ糖とがラクトースが結合した二糖類です。動物の乳汁に含まれており、乳幼児の重要なエネルギーになります。母乳には5〜7%、牛乳には約4%含まれます。

 

少糖類

少糖類、多糖類は糖類ではなく、糖質類ですが、便宜上わかりやすくこちらの章で解説します。

(1)オリゴ糖

ブドウ糖や果糖などの単糖が結合したものになります。オリゴ糖の中には消化酵素で分解されないものがあります。これらは腸内でビフィズス菌などの善玉菌の栄養源になります。

オリゴ糖は腸内細菌によって発酵すると、酢酸や乳酸などの有機酸を作り腸内を酸性に傾けます。有機酸は腸を刺激して排便を促します。他にも腸内の余分なコレステロールや胆汁酸を吸収して排泄する作用があり、動脈硬化を予防する働きがあります。

血糖値を正常にする作用があり、ほとんど吸収されないため、体重を気にしている人やダイエット中の人にも適した糖です。種類にはフラクトオリゴ糖、イソマルオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などがあります。

 

多糖類

単糖が多数結合した高分子化合物です。この多糖類こそがダイエット中の糖質制限のキーになります。ダイエット中でも摂るべき糖質はこの多糖類です。

(1)でんぷん

■主な食品
穀類、いも類、豆類

ブドウ糖が多数結合した植物性の多糖類で、穀類やいも類に多く含まれています。唾液中の消化酵素によって分解され、小腸でブドウ糖に分解されて吸収されます。

 

(2)グリコーゲン

■主な食品
貝類、エビ、レバー

ブドウ糖が多数結合した動物性の多糖類です。グリコーゲンは肝臓と筋肉で合成され貯蔵されます。グリコーゲンがアミノ酸や脂肪と違う点は、直接ブドウ糖に分解できることです。なので運動時には脂肪よりも先に使われます。ただし、脂肪ほどエネルギーを貯蔵できないので、貯蔵できる量はわずかになります。

 

炭水化物・糖質・糖類の違い

カテゴリーの違いです。大きさでいうと炭水化物>糖質>糖類となります。糖質も糖類も炭水化物の一部です。糖類は糖質の一部になります。

カテゴリーが小さくなるほどグラム単位では太りやすくなります。50gを比較すると「玄米、白米、砂糖」の中で最も太りやすいのは砂糖です。これはGI値に比例しています。

日常では「炭水化物・糖質・糖類」を明確に分けて呼んでいることはありません。一般的には糖質が多い炭水化物は糖質、食物繊維の多い炭水化物は食物繊維と呼んでいます。砂糖などの糖類をメインにしたスイーツなども糖類ではなく糖質と呼んでいることが一般的です。

近年では糖質量の多い食品はほとんど糖質と呼んでいます。

 

炭水化物・糖質・糖類太りやすいのは?

太りやすさで言えば糖類です。砂糖類がGI値が最も高く太りやすいと言えます。炭水化物の中の糖質が太りやすい、その糖質の中の糖類が太りやすい、という解釈です。

 

【食品の例で解説】

玄米と白米では食物繊維量の多さの違いから白米の方が太りやすい

白米とアイスクリームでは、白米はデンプンなどを含む多糖類にもなるけど、アイスクリームは糖が1つもしくは2つしか結合していない糖類なので、より太りやすい

食生活では以下の順に太りやすくなります。(同じ量の場合)

未精製で食物繊維たっぷりの炭水化物(玄米や十割蕎麦)

精製されている炭水化物(白米や小麦食品)

砂糖食品(一般的なスイーツ類)

 

砂糖は少量なら問題ない

砂糖などの糖類が最も太りやすいことは確かですが、少量なら特に気にする必要はありません。例えば料理の調味料として使う分には特に問題はありません。砂糖が問題なのは結局スイーツ類や清涼飲料水です。

ただ日常で使う砂糖は白砂糖ではなく、はちみつやアガペシロップなどがおすすめです(白砂糖は太りやすいだけでなく、腸内の悪玉菌のエサになるから)。

 

気をつけるべき食品

食事の中で最も太りやすいのはこの2つです。

・白米やパンなどGI値の高い主食の食べ過ぎ
・スイーツ類

GI値の高い主食をたくさん食べる食事は太る原因になります。主食抜きはよくありませんが、毎食大盛りにすることはエネルギー過多になり、確実に体重増加につながっていきます。

砂糖たっぷりのスイーツ類も太る代表です。甘いものがダメなのではなく、GI値の高い砂糖たっぷりなのがダメなのです。甘いものが欲しいときは、果物(ドライフルーツ)や干し芋など自然な甘味のものにすることが太らない秘訣です(食べ過ぎはNGです)。

 

糖質を含む主な食品のGI値

太るかどうか左右される重要な要素が「GI値」です。GI値が高いほど太りやすくなります。糖質全てが太りやすいわけではないので、GI値をチェックするようにしましょう。

※GI値:血糖値の上昇具合を数値にしたもの。高いものほど血糖値が上昇しやすく中性脂肪になりやすい

食品 GI値
主食類
玄米 56
五穀米 54
白米 84
白米(お粥) 57
お餅 57
そば(生) 59
食パン 91
フランスパン 93
ライ麦パン 58
うどん(生) 80
うどん(乾) 85
パスタ 65
中華麺 61
そうめん 68
いも類
じゃがいも 90
さつまいも 55
さといも 64
ながいも 65
やまいも 75
果物
いちご 29
オレンジ 31
グレープフルーツ 31
キウイフルーツ 35
32
パイナップル 65
バナナ 55
ぶどう(巨峰) 50
りんご 36
お菓子類
ミルクチョコレート 91
大福餅 88
ドーナツ 86
キャラメル 86
ショートケーキ 82
クッキー 77
砂糖類
上白糖 109
黒砂糖 99
三温糖 108
グラニュー糖 110
水飴 93
はちみつ 88
メープルシロップ 73
アガペシロップ 21
人工甘味料 10

 

まとめ

最も大きな括りが炭水化物、糖質はその一部、糖類はさらにその一部、ということになります。大きさでいうと「炭水化物>糖質>糖類」です。食事で気をつける順もこの順番になります。

また食生活で糖のことを考えるときは

  • 食物繊維量が多いかどうか
  • GI値のチェック

この2つを意識してください。これを意識すると、自然と太りにくい食生活に変わっていきます。

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